家が高く売れるタイミングはいつ?住宅ローンが残っている場合や税金の観点から詳しく解説
家を高く売却しようと思うと、家を売るタイミングの知識が必要になってきます。
ただし、不動産の売り時は「築年数」「相場」「季節」「税制」などの様々な要因によって変化するため見極めるのが難しいです。
また、居住用不動産と投資用不動産では売却のベストタイミングの判断基準が異なる点にも注意をしておいたほうが良いでしょう。
この記事では、不動産の売り時を判断する上で考慮すべき基準や、売却のベストタイミングについて詳しく解説します。
今回紹介する内容を最後までお読みいただけたら、損をせずに家を売るために具体的に何をしたらよいのかという踏み込んだ情報まで得ることが可能です。
不動産売却を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
2024年は不動産の売り時です
2024年は、不動産売却を考えるには絶好のタイミングです。
マンションだけでなく、戸建住宅も売り時を迎えると予想されています。
理由としては、低金利環境の継続や海外からの投資増加なども予想され、不動産価格の上昇が見込まれるからです。
ここからは、2024年が不動産の売り時だと考えられる理由について詳しく解説していきます。
不動産価格指数が上昇中だから高く売れる
不動産の価格を確認する上で参考になるのが不動産価格指数です。
不動産価格指数は、国土交通省が不動産の「取引価格情報提供制度」により蓄積されたデータを活用し、不動産の価値の動向を示す指標のことを意味しています。
では、現在の不動産の価格の動きを見てみましょう。
相場が右肩下がりが続くなら早く売ったほうが得で、右肩上がりが続くなら遅く売ったほうが得ですが、マンションの価格は2012年の政権交代時にあった「アベノミクス」や「黒田バズーカ」以降、右肩上がりです。
2024年度以降もアフターコロナと円安も相まって、海外マネーも日本の不動産に流れてくることが想像できます。
そのため、2024年は不動産価格という観点から見て、売却しやすい時期だと言えるでしょう。
住宅ローンの金利が低いから早く売れる
現在の超低金利は「不動産バブル」とも呼ばれていて、購入希望者が住宅を購入しやすい状況だと言えます。
また、バブルとは言われていますが1990年度のバブルとは比べ物になりません。
当時の住宅ローン金利は7%以上ありましたが、今は変動金利であれば0.3%、0.4%ほどなため、月々の返済額は当時と比べるとかなり抑えることができます。
都心のマンション価格が「バブル期」を超えたと言われていますが、価格はバブル期であっても返済額の差はとても大きいです。
ただし、住宅ローンが低金利であることは景気が悪い状況であると言い換えることができます。
景気が悪いと人々の購買意欲も下がるため、住宅ローン金利と他の要素を比べて売却時期を見定めることが重要です。
将来的に売れる家と売れない家の特徴
家を売る際、どのような家が将来的に売れるか知っておくことは重要です。
ここでは、売れる家と売れない家の特徴について具体的に見ていきましょう。
以下のポイントに注目してみてください。
売れる家 | 売れない家 |
---|---|
・立地の良い物件 ・築年数が25年未満 ・接道状況がよく、出入りがしやすい ・敷地面積が広すぎず、狭すぎない |
・価格が適正ではない ・物件の立地が悪い ・物件の損傷が激しい ・間取りやデザインが個性的 |
売れる家の最大の特徴としては、駅から徒歩10分圏内にあるということです。
中古マンションの成約数で見てみると、駅から徒歩10分以内の物件の成約数は70%と高いですが、11分から20分になると25%、21分を超えると成約数はなんと1%にも下がってしまいます。
距離が離れると成約率だけでなく、1㎡あたりの価格も下がってしまうため、駅からの距離は家を買う人が重要視しているポイントと言えるでしょう。
また、将来的に売れる家を考えることも重要です。
2024年以降は相続物件の増加、災害対策への意識の高まり、外国人バイヤーの増加などが考えられるため、それらの需要を満たす物件であれば売却をすることができると思われます。
特に、2025年は団塊世代が全員75歳以上になるので、相続物件が増加し、価格下落圧力が増えてしまうでしょう。
ですが、言い換えれば築年数が古く、省エネ性能が低くて修繕が必要な物件が増えるということなので、買主が求める基準の省エネ性能などを満たしておけば売却することができます。
止まらない三極化を乗り越えるためには
2023年では基準地価や公示地価が大きく上昇しましたが、全体の平均でみればマイナスです。
また、バブル期に約2,000兆円あった日本の土地総額も今は半分ほどに落ち込みましたが、絶えず不動産価格や地価の高騰が続いています。
これが何を意味しているのかと言うと、下落しているエリアと高騰しているエリアの価格差が広がっているということです。
上位2割ほどの不動産の価格は今後も上昇を続けますが、残りの物件の価格はなだらかに下落をしていくことが予想されます。
ただ、その上位2割の物件は都心だけではありません。
地方でも駅前や駅近の再開発や誘致などにより、不動産価格が大きく高騰しているエリアはあります。
将来的に売れる物件を見極めるためには、一人で見極めるのはかなり難しいです。
もし、売却を考えている方や、どの物件を買おうかと悩んでいる方がいればお気軽にご相談ください。
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高く売るなら築年数は20年以内が良い
築年数の経過によって家の価格は大きく低下していきますが、築年数が20年以内であれば家が高く売れる可能性があります。
家を買おうと思う人は新築に近い物件を購入したいと考える人が多いので、築年数が古いとなかなか買い手が見つかりにくいのです。
耐用年数で考えてみると、中古一戸建て住宅では築40年を超えると建物の価値はほぼゼロになります。
木造建築の一戸建てのケースだと法定耐用年数が22年であることも考えると、築20年以内であれば家を高く売れる可能性があると言ってよいでしょう。
以下の表は、国土交通省のデータを元に中古マンションの成約状況をまとめたものです。
築年数 | 価格(万円) | 面積(㎡) | ㎡単価 |
---|---|---|---|
築0〜5年 | 7,077 | 62.87 | 112.55 |
築6〜10年 | 6,655 | 66.19 | 100.54 |
築11〜15年 | 5,932 | 66.19 | 86.99 |
築16〜20年 | 5,509 | 70.49 | 78.15 |
築21〜25年 | 4,887 | 70.60 | 69.23 |
築26〜30年 | 3,344 | 64.94 | 51.48 |
築31〜35年 | 2,303 | 57.66 | 39.94 |
築5年以内と築10年以内だけでも平均売却価格が400万円ほど変わっていて、築10年と築20年の切り替わるタイミングでは700万円も変わっています。
家を売るタイミングで5%から15%ほど売却価格が下がっていくようです。
4000万円で買った物件であれば200万円から600万円ほどの売却価格が変わるため、売却を考えるとなるべく早く物件を売ったほうが良いことが分かります。
3,000万円で買った家はいくらで売れるかを築年数ごとに解説
建物の価格は前述した通り、築年数に応じて減少します。
以下の表は、3,000万円で購入した家の築年数ごとの価格変化をまとめたものです。
築年数 | 価格(万円) |
---|---|
築0〜5年 | 約3,000万円 |
築6〜10年 | 約2,811万円 |
築11〜15年 | 約2,514万円 |
築16〜20年 | 約2,335万円 |
おおよそ同条件の物件であれば、このように物件価格は推移すると思われます。
もちろん、立地などの条件によっても変わりますし、土地の価格によっても変わってくるのでこれはあくまで一例です。
また、適用される税金制度などもあるため、早めに売るとかならずとも良いとは言い切れません。
税金に関しては後述しているので、そちらを参考にしてください。
築5年未満の家は買った時より高く売れる可能性もある
築浅の物件はなかなか市場に出回りませんが、出回った時はかなり狙い目な物件として高く売れる可能性があります。
築5年未満であれば設備の劣化や内装のダメージもほとんどないため、買手としても安心して購入できる点が大きいでしょう。
また、購入した時よりも高く売却できる可能性があるのも築浅物件の特徴です。
全国の土地価格は2013年以降上昇しており、2013年以降に建てた築浅物件は建物価格の下落以上に土地価格が上昇をしているケースがあります。
他にも経済情勢や、他の新築の相場が上昇をしたケースなどでも高く売却することが可能でしょう。
築5年未満のタイミングで査定を取り、高く売れるようでしたら売却を検討してみてください。
ただし、中古物件を売却する時は仲介手数料がかかるので、それらも踏まえて高く売却ができるかを考えなければなりません。
仲介手数料は物件によっては100万円を超えることもあるため、事前にどれくらいの仲介手数料になるかを調べておくと良いでしょう。
築10年未満は最も需要があって税金面も有利
中古物件の中でも、最も取引をされているのが築年数10年未満の物件です。
築10年未満の物件は設備の劣化などもそこまでなく、価格も落ち着いてきているため、コストパフォーマンスの良い物件だと評価されています。
また、築5年を超える物件であれば築5年未満の物件の約半分ほどの税金で済むため、需要が高く、支払う税金を抑えることが可能です。
さらに、築10年未満の物件は耐震性能や省エネ性能が高いことが魅力で、サステナブルな物件を求める人達からの需要はかなりあると言っても良いでしょう。
築10年を超えると物件価格がかなり下がる
築年数が10年を超えると物件の価格も下がってきますが、修繕などが必要になってくるためなかなか買手がつかないのが現状です。
築15年以上になると様々な箇所が老朽化し、一昔前の物件という印象を受けます。
築20年にもなると設備の陳腐化も進み、現代のライフスタイルに合わなくなってくる可能性や大規模な修繕工事が必要になるケースも増えてきます。
それ以上の年数になるとフルリノベーションが必要になったり、建物の価値そのものが無くなってしまうこともあるので注意が必要です。
建物の価値がゼロになれば土地の価値のみでの売却となり、大幅な価格下落は避けられません。
中古住宅に関する注意点の詳細は下記の記事でも書いていますで、こちらも併せて参考にしてみてください。
売却時期によって税金を抑えることができる
家を売るタイミングによって税金の負担を減らすことができます。
実際に家を売る際に支払う税金を抑えられる制度は以下のとおりです。
- 長期譲渡所得
- 3,000万円の特別控除
- 10年超所有軽減税率
- 相続税が取得費に加算される特例
これらの制度を上手く活用することができれば、家を売った場合に税金を大きく削減することができます。
では、具体的には家をどのくらい所有すればこれらの制度を利用できるのかを見ていきましょう。
所有期間が5年超えなら支払う税金を抑えられる
家を売るべきタイミングはご自宅の所有期間が5年を超えるタイミングが良いです。
所有期間が5年を超えると譲渡所得税率が大きく下がり、結果的に支払う税金をかなり抑えることができます。
具体的にどれくらい税率が変わるのかは以下を参考にしてください。
税金 | 短期譲渡所得(5年以下) | 長期譲渡所得(5年超) |
---|---|---|
所得税 | 30.63% | 15.315% |
住民税 | 9% | 5% |
合計 | 39.63% | 20.315% |
このように短期譲渡所得と長期譲渡所得では、税率が倍近く違うことが分かります。
短期譲渡所得の税率が高い理由は、土地ころがしを抑制するという理由です。
バブル景気の時、短期間で土地の売買で利益を得る投資家が続出しました。
投機目的で買い占められ、自宅用の不動産が欲しい方に行き渡らなくなるという事態になってしまったため、短期間での土地の売買を抑制する目的でこのような税率になったと言われています。
譲渡所得(売却益)=売却金額-(取得費+譲渡費用)-控除額
所有期間が10年超えなら特例を併用できる
マンションや戸建てなどを10年を超えて所有していれば、売却時に譲渡所得に対して軽減税率が適用されます。
本来であれば譲渡所得税や住民税などを合わせて約20%ほどの税率になりますが、この特例を使えば、譲渡所得のうち6,000万円以下の部分については14.21%まで税率を下げることが可能です。
例えば1,000万円の譲渡所得があった場合で考えると、一般税率と軽減税率では納税額に60万円以上の差が出る計算になります。
この特例の適用には以下のような条件があるため確認をしてください。
- 譲渡した年の1月1日現在でマイホームの所有期間が10年以上
- 親子や夫婦など特別な関係にある者への売却ではないこと
- 住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却すること
- 敷地だけの譲渡は、特定の場合を除き、原則として対象とはならない
- 3,000万円の特別控除以外の特例を使っていないこと
- 過去3年間に軽減税率の特例を使っていないこと
また、10年超所有軽減税率は3,000万円の特別控除と併用可能ですので、さらに税負担を抑えることが可能です。
適用される順序としては3,000万円を譲渡所得から控除し、次に軽減税率を適用させる流れで適用されます。
ただし、これらの特例は住宅ローン控除との併用はできないため注意が必要です。
空き家は3年以内なら支払う税金を抑えられる
相続により空き家を取得した場合には、一定の条件を満たす場合に限り、3,000万円の特別控除の適用を受けることができます。
この特例は、令和5年度税制改正で内容が見直されたうえで、適用期限が令和9年12月31日までに延長されました。
主な要件は以下のとおりです。
- 1981年5月31日以前に建築された家屋であること
- 相続開始直前に被相続人以外に居住していた者がいなかったこと
- 相続日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
- 令和9年12月31日までに売却すること
- 売却価格が1億円以下であること
- 売却時の耐震基準に適合した家屋であること
- マンションでないこと
これらの条件を満たせば、相続等により取得した空き家に係る3,000万円の特別控除の特例の適用を受けることが可能です。
ただし、相続人が3人以上いる場合には、特別控除額は1人当たり2,000万円となるので注意しましょう。
相続した物件は3年10ヶ月以内に売却を行う
相続した物件の売却を考えているケースでは、3年10ヶ月以内に家を売るようにしましょう。
期間内に売却をすることにより、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例を利用できます。
この特例は相続税を支払った不動産を売却する時に、支払った相続税の一部を取得費に加算ができるという制度です。
譲渡所得から一定額を「取得費加算額」として差し引くことができるため、結果的に譲渡所得税を減らすことができます。
相続税の負担は決して軽いものではないため、期間内である場合はこの特例を使って少しでも税負担を軽減すると良いでしょう。
家を売るなら3月と10月が狙い時
成約件数が多い時期は、買主の需要が高まっている証拠です。
需要が高ければ、より高い価格での売却やスムーズな売却が期待できるでしょう。
一方で需要が低い時期に売却活動を行うと、なかなか買主が見つからず、売却価格を下げざるを得なくなるかもしれません。
どの月に需要があるのかを不動産流通推進センターのデータを参考に見てみましょう。
データを見ると家の売却の成約件数が増えるのは3月と10月であることが分かりました。
理由としては、新生活のスタートをする時期であることと引越のしやすい気候であるからだと考えられます。
また、10月は転勤の時期というのもありますし、なにより引越の作業がしやすい気候かつ、新年が始まる頃には生活も落ち着くちょうどよい時期です。
ただ、この時期に売却活動をスタートをすると良いのではなく、売却をしたい月の約4ヶ月ほど前から不動産会社を探しはじめ、3ヶ月前からは売却をスタートをしておいたほうが良いでしょう。
また、家を買うならいつが良いのかという内容に関しては以下の記事で詳しく書いていますので、そちらも併せて参考にしてください。
1月と8月はマンションが売れない
売主は買主の動向を踏まえて、売却時期を選ぶ必要があります。
無理に売りにくい年末年始や夏休みシーズンに売却活動を行っても、なかなか成果は上がらないでしょう。
12月から1月にかけての年末年始は忙しく、親戚への挨拶などもあり、年が始まれば仕事も忙しくなります。
8月は気温が高く、物件を内覧することですら汗をかきながら物件を回らなくてはなりません。
これらの時期は買主側が物件を探しをする余裕がない時期だと言えるため、不動産を高く売ろうと考えている方にとっては時期をズラしたほうが良いでしょう。
不動産を売る時の流れとかかる期間
ここまで、不動産を高く売るためのポイントについて様々な角度から解説してきました。
では、実際に不動産を売却する際はどのような流れで進んでいくのでしょうか。
一般的に物件の登録から成約にかかる日数は3ヶ月程度だと言われていて、一戸建てや土地の売却となると4ヶ月から半年ほどかかるというケースもあります。
その期間中に不動産売却はどのように進むのか、どれほどの期間があるのかを見ていきましょう。
物件の価格査定
まずは売却を行いたいため、不動産会社に依頼をします。
会社によってかなり査定額が異なるため、複数の会社に査定を依頼することが大事です。
この時、高い査定額を提示した会社を選ぶのではなく、その査定の根拠や会社の売却実績なども考慮して選ぶようにしましょう。
物件の価格査定にかかる時間は机上査定で当日内、訪問査定では3週間ほどを目安に考えておいてください。
また、投資用マンションを売却する場合は投資用マンションの売却を得意とする会社がオススメです。
利回りや税金、賃貸契約の引き継ぎなど、投資用マンションならではの手続きが多くあるため、実績のある不動産会社を選ぶとよりスムーズに手続きが進むでしょう。
媒介契約を締結する
査定を依頼した後は、最も信頼できる不動産会社の物件売却の仲介を依頼し、契約を締結してください。
媒介契約の種類は、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。
それぞれの特徴を表にまとめたので、契約内容の違いを確認してみましょう。
契約タイプ | 複数の不動産会社との契約 | 自己発見取引 | 契約の有効期限 | レインズへの登録義務 | 報告義務 |
---|---|---|---|---|---|
専属専任媒介契約 | × | × | 3ヶ月以内 | 5日以内に登録 | 1週間に1回以上 |
専任媒介契約 | × | 〇 | 3ヶ月以内 | 7日以内に登録 | 2週間に1回以上 |
一般媒介契約 | 〇 | 〇 | 指定無し | 任意 | 任意 |
一般媒介契約以外は売主側に制約が高いですが、不動産会社が全力で売却活動を手伝ってくれます。
購入者層が限定されるような物件の場合だと専属専任媒介契約か、専任媒介契約を結ぶと良いでしょう。
売却活動を始める
媒介契約を結んだ後は売却活動が始まりますが、ここがスムーズに進むかどうかで売却期間がかなり異なるため、しっかりと抑えておきましょう。
売り出す前の期間は1ヶ月内に収まりますが、ここからは買主が見つかるまで活動を続ける必要があるため、長い方だと1年や2年ほどかかる方もいます。
以下は、買主がどのようなポイントを重視するかを把握しているかをまとめたものですので、参考にしてみてください。
物件タイプ | 重視するポイント |
---|---|
投資用物件 | ・賃貸としての需要はどの程度あるのか ・利回りはどれくらいあるのか ・大規模開発の予定はあるか ・節税対策はできるのかどうか |
居住用物件 | ・周辺の生活環境が良い ・交通の利便性が良い ・不動産の価格 ・瑕疵保険があること ・インスペクションが付されていること |
居住用物件を売却する時は、瑕疵保険があることやインスペクションが付されていることを重視している方が多かったです。
投資用物件は利回りや賃貸需要が特に関心の高い情報で、周辺の開発計画や節税メリットなども購入の動機づけになるでしょう。
ただし、投資用マンションに入居者がいた場合だと内覧ができないので注意が必要です。
物件の価値を証明できる新耐震基準の適合証明書などの書類を用意しておくと、買主にとって安心材料となるため、売却しやすくなります。
契約条件交渉と売買契約の締結
売却活動を始めて購入希望者がいると契約条件の交渉をしていきます。
値下げ交渉などはあらかじめ想定しておき、売却価格の下限を決めておくと良いです。
条件が決まれば次は売買契約を結んでいきますが、売買契約時には以下のような書類が必要になってくるため、用意をしておくようにしましょう。
売主が用意するもの | ・実印 ・認印 ・顔写真付き身分証明書 ・印鑑証明書 ・収入印紙(印紙代だけのときもある) |
不動産会社が用意するもの | ・媒介契約書 ・買付証明書 ・売買契約書 ・生産関係書類 ・鍵受領書 ・物件引渡確認書 |
この時に、買主は売主に売買代金の10%程度の手付金を支払い、売主は不動産会社に仲介手数料の半分を支払うのが一般的です。
期間はそれほどかからず2週間以内には収まると考えて良いでしょう。
また売却時にかかる仲介手数料は物件価格に比例して金額が大きくなる特徴があるため、事前に支払額の確認をしておくのがおすすめです。
以下のフォームに物件価格を入力してみると、自動で仲介手数料が計算されるのでぜひご活用ください。
引渡しと残代金の受領
売買契約時に手付金を受領していますが、その残りの代金はこのタイミングで受領し、鍵や関係書類を渡すことになります。
決済時に投資用不動産ローンが残っている場合は、ローンの残債を売却代金から差し引いて、金融機関に一括返済をするのが一般的です。
賃貸人へ地位継承通知を行う
マンション売却がスムーズに進んだ後は、入居者に対して所有が変わったことを知らせる必要があります。
これを賃貸人の地位継承通知と呼びますが、通知するタイミングは売却後だけで問題ありません。
また、地位継承通知は新所有者と旧所有者の連名で行うことになり、通知書には新所有者の情報や賃貸借契約が継承されること、今後の賃料の支払い方法などを記載します。
以上が、不動産登録から売却までの流れです。
売りに出す前と買主が決まった後にかかる期間は基本的にそこまでの差はありませんが、早めに売りたいと考える方は買主が見つかるまでの期間を短縮する必要があります。
もし早めに家を売却したいと考えている方がいれば、弊社にお任せください。
大手企業グループならではの安心感と取引実績豊富なスタッフによる手厚いサポートで、多くのお客様にご満足をしていただいています。
東京以外でも神奈川・静岡・愛知など周辺地域で取引実績がありますので、お気軽にご相談ください。
みんなが不動産を売る理由のアンケート結果
不動産を売却する理由は人それぞれですが、実際にどのような理由で売却を決断している人が多いのでしょうか。
今回は、不動産売却に関するアンケート結果を元にみんなが不動産を売る理由を探ってみたいと思います。
今回紹介する理由に当てはまっている方は、不動産の売却を検討してみると良いでしょう。
- 税金が払えないため
- 物件の住み替え
- 資金づくりのため
- 物件管理が大変なため
- 所有する賃貸物件の入居者が決まらず空室が続いているため
- 修繕費が賄えず維持が出来ないため
- ライフスタイルの変化があったから
この中でも最も多かったのが「税金が払えないため」という理由で、次に多かったのが「物件の住み替え」という理由です。
税金が払えないというのは主に相続をした物件を指します。
物件の住み替えというのはライフスタイルの変化にも関連する話で、子どもが増えて住み替えたケースなどです。
実際に不動産を売った方の声としては、子どもが成長をしてマンションの足音などの騒音被害を気にして物件を住み替えた人や、夫婦ふたりで暮らすための物件を住み替えた人がいらっしゃいました。
このように、不動産を売却する理由は様々ですが、税金の負担や物件管理の難しさ、ライフスタイルの変化などが主な理由として挙げられています。
もし、これらの理由に当てはまるようでしたら、不動産売却を選択肢の一つとして考えてみるのも良いかもしれません。
家を売ってはいけないタイミング
これまで家を売るベストなタイミングを紹介してきましたが、一方で家を売ってはいけない時期というのもあります。
家を売るタイミングが分からないという方は、これから紹介する売ってはいけないタイミングを意識しておけば、失敗する確率を抑えることができるでしょう。
ここからは、具体的にどのようなタイミングで家を売ってはいけないのかを見ていきます。
相場価格が上昇が見込める時
不動産の相場が上昇をしている時は売り時ですが、そこで慌てて売却をしてしまうと本来得られた分のお金を損してしまうので注意をしましょう。
例えば、売りたい家の周辺に再開発計画があるケースだと今後の価格上昇が見込まれます。
再開発によって利便性が向上したり、街の魅力が高まったりすれば、不動産の価値も上がるでしょう。
また、最近では外国企業の工場ができることで価格が上昇するケースなどがあるため、昨今の情勢なども踏まえて時期を見極める必要があります。
住宅ローン金利が高い時は売れにくい
住宅ローン金利が低い時は売り時だと解説しましたが、一方で金利が高い時は売りにくいです。
金利が高くなると月々の返済額が増えてしまい、結果として買い控えが起きてしまいます。
また、金利が高いということは借入可能額が減少をすることになるため、不動産価格が金利上昇前の価格よりも低くないと売れない状況になってしまうため注意が必要です。
現在は金利が低い状態ではありますが、2024年3月19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策が解除され、将来的に住宅ローン金利が高くなる可能性があります。
急激に金利が上昇するとは考えにくいですが、もし売却時期にご不安な方は一度プロに相談をしてみると良いでしょう。
所有期間が5年以内は支払う税金が重くなる
前述しましたが、所有期間が5年以内だと5年を超える家を売る場合と比べて、およそ2倍ほどの税金が課せられることになります。
また、住宅ローンの残債が家の売却価格を上回ってしまうオーバーローンの可能性も高いです。
住宅ローンの返済が始まると利息分の返済からスタートをするため、元金部分の返済が始まるまでは少し時間がかかってしまいます。
築浅の物件は人気で高く売れますが、ローンの問題や税金面での負担が増えてしまうため、所有期間が5年近い物件であれば売却時期をもう少し先送りしてみるのも一つの手です。
転職前後はローンの審査が通りづらい
住み替えを検討している方の中で転職をされる方がいたらマンション売却は避けたほうが良いでしょう。
勤務先が変わると、勤続年数の短さから住宅ローンの審査に通らない可能性が高いです。
実際に金融機関が住宅ローンの審査の際に考慮するポイントとして、勤続年数は93.6%の金融機関が考慮すると答えています。
勤続年数の審査基準は「1年以上」もしくは「3年以上」としている金融機関が多いため、転職後ローンの借り入れを行う予定の方は注意が必要です。
不動産の売り時で悩んでいる方は専門家に相談しよう
不動産売却は専門的な知識がないと、なかなか最適なタイミングを判断するのは難しいです。
不動産売買の知識がある方であればスムーズに売却ができますが、始めて不動産を売却をする方であれば何から手を付けたら良いのか分からないと思います。
そんな時は、不動産の専門家に相談してみるのが一番です。
弊社ではお客様の大切な資産を少しでも高く、スムーズに売却できるよう、全力でサポートさせていただきます。
また、現在「仲介手数料最大無料」のキャンペーンを実施中ですので、不動産の売り時選びで悩んでいる方はぜひ一度弊社にご相談ください。
松浦玉枝税理士事務所
https://matsuura-tax.tokyo/
東京税理士会所属。準大手税理士法人で約10年の経験を積み、2023年に品川区で独立開業。
法人や個人に対し幅広い税務サービスを提供。クライアントのニーズに柔軟に対応することをモットーとしている。
プライベートでは2児の母。